肺高血圧症

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肺高血圧症とは

ヒトは呼吸することにより、肺から体内に酸素を取り込みます。その肺から取り込んだ酸素を心臓に一度戻して全身に送ります。心臓から肺に血液を送る血管は「肺動脈」と呼ばれますが、この肺動脈の圧力(血圧)が異常に高くなるのが「肺高血圧症」です。心臓の中でも、肺動脈に血液を送る部屋を右心室と言いますが、この右心室は高い圧力に耐えられるようにできていません。そのため、肺動脈の血圧が高い状態が続くと、右心室の機能が低下し右心不全となってしまいます。

肺高血圧症の原因

肺高血圧症の原因として、以下の8つが挙げられます。
1) 特発性(原因がまったく不明である)
2) 遺伝性(BMPR2、ALK1、Endoglin、SMAD9、CAV1、KCNK3などの遺伝子が病気の発症に関与していることは判明しているが、具体的にどのように関与しているのかは不明)
3) 薬物誘発性(食欲抑制薬などの特殊な薬物の服用によって発症)
4) 膠原病に伴うもの
5) HIV感染症に伴うもの
6) 肝臓に関係する門脈圧の上昇に伴うもの
7) 先天性心疾患に伴うもの
8) 住血吸虫症に伴うもの
これらの原因からも分かるように、一口に肺高血圧症と言っても、実際はその他の様々な病気に伴って肺高血圧症の発症につながっているケースが多いようです。また、特発性肺高血圧症は、原因となった他の病気が確認できない場合に診断されます。

肺高血圧症の症状

肺高血圧症に特有の症状というものは存在しません。特に、安静にしている場合の自覚症状はほぼ皆無であると言われています。しかし初期症状として、階段を昇るなどの軽い運動をしただけで息が切れる、疲労感、たちくらみ、顔・足のむくみ、呼吸困難などがあります。さらに病気が進行すると、運動時の動悸、せき、胸痛、精神的なうつ状態などの症状が見られます。特に、横になったときの息苦しさは肺高血圧症が引き起こす心不全のサインであると言われています。

肺高血圧症の検査

肺高血圧症の検査にあたって、まず自覚症状を確認するため問診、視診、触診、聴診、打診などを行います。問診等で少しでも肺高血圧症の疑いがあると診断されれば、血液検査、尿検査、心電図検査などのスクリーニング検査に進みます。ここで、肺高血圧症の疑いがある患者を見つけます。スクリーニング検査で肺高血圧症の疑いが強いと診断された場合は、心臓カテーテル検査、胸部CT検査、胸部MRI検査などの精密検査が行われます。


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気になった時はもちろん、気にならない時でも定期的な検査をおすすめします。

肺高血圧症の治療

肺高血圧症の治療においては、血管を拡げて血液の流れを改善させる肺血管拡張療法が行われます。肺血管を拡げるプロスタサイクリンおよびその誘導体、血管平滑筋の収縮を緩めるサイクリックGMPという物質を増加させる「ホスホジエステラーゼ5(PDE5)」の作用を阻害する薬が、この治療に用いられます。ただし、これらの薬をどのように、どれくらい服用すると最も効果があるのかは、まだ研究段階です。そのため、医師の診察を受けた上で処方してもらうなど慎重に判断しなければなりません。とは言え、病気が進んでしまうと薬の効果が薄れてしまうことがあります。そのため、早めに専門医を受診することが必要です。
その他の補助的な治療法として、循環血漿量を減少させて心臓の負担を減らす利尿薬の処方や、全身への酸素供給能力を改善するため、吸入酸素濃度を上昇させる酸素療法なども行われています

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