写真でみる皮膚がんの種類と症状 皮膚がんとほくろ、シミとの違いは?

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写真でみる皮膚がんの種類と症状 皮膚がんとほくろ、シミとの違いは?

門野 岳史

門野 岳史先生聖マリアンナ医科大学皮膚科学 准教授

皮膚がんには様々な種類や症状がありますが、多くの方は不自然なほくろやシミの発生がきっかけとなって発覚します。がんというと怖いイメージがあるものの、皮膚がんの場合は転移のないうちに手術を行えばほぼ完治が望めます。様々な皮膚がんの写真をもとに、皮膚がんの種類及び症状について、聖マリアンナ医科大学皮膚科准教授の門野岳史先生にお話しいただきました。

皮膚の構造とがんの発生箇所―基底層や有棘層、メラノサイトから色素斑や炎症が生じる

皮膚は表皮、真皮、皮下脂肪組織から成り立ちます。

表皮は10層弱の細胞からなる薄い組織であり、表面から、角層、顆粒層、有棘層、基底層という層をそれぞれ形成しています。

表皮の断面図

皮膚がんの種類―基底細胞がん、有棘細胞がん、メラノーマなど

皮膚がんの種類は下記の通り、大きく6つに分類されます。

  • 基底細胞がん:皮膚がんのなかでもっとも頻度の高いタイプ。基底層の基底細胞もしくは毛の細胞が悪性化することで発生し、紫外線への曝露が関係しているといわれている。
  • 有棘細胞がん:表皮角化細胞の悪性化によるがん。露光部に生じたものは日光によって発生する例が多いとされる。
  • 悪性黒色腫:メラノーマともいわれる、悪性度の高いがん。メラニン色素形成にかかわるメラノサイト(色素細胞)が悪性化することで起こる。日光曝露と関係するタイプ(主に顔周辺にできる)と、日光とは無関係に生じるタイプ(手足などにできる)に分かれる。悪性黒色腫のうち約半数は手足に生じる。
  • ボーエン病:表皮角化細胞ががん化したもので、がん細胞の増殖は表皮内に留まる。有棘細胞がんの早期と考えられる。そのため転移の可能性はほとんどなく、比較的浅いがんとされる。
  • 日光角化症:日光(紫外線)を浴び続けたことで発症する皮膚疾患。60歳以上の高齢者に多くみられる。有棘細胞がんの前癌病変とされ、進行すると有棘細胞がんへ進行する。
  • パジェット病: 汗を産生する細胞ががん化したと考えられているがんの一種で、乳頭や乳輪に発生する乳房パジェット病と外陰部等に発生する乳房外パジェット病に分類される。

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執筆/インタビュー

門野 岳史
門野 岳史先生

聖マリアンナ医科大学皮膚科学 准教授

メラノーマなど皮膚がんを専門とし、診断から治療までをシームレスに行っている。 豊富な臨床経験があり、個々の患者さんに応じて適切な治療を提供している。また、皮膚免

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メラノーマなど皮膚がんを専門とし、診断から治療までをシームレスに行っている。 豊富な臨床経験があり、個々の患者さんに応じて適切な治療を提供している。また、皮膚免疫に関する研究業績が多数あり、近年話題になっているがんの免疫療法にも造詣が深い。

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